月

―非想天則雑考ページ―

09 9/25
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霊夢の新スキルカード「雨乞祈り」について少々。

雨乞とは(日照りが続いた時に)雨が降るよう神仏に祈ること。
私もそうですが、雨乞祈りでの霊夢の挙動の奇抜さに驚いた方も
多少なりいるのではないでしょうか。
何故、雨乞祈りのスキルカードで霊夢は逆さまになるのか。

そこで考えられるのは、彼女の気質。
緋想天、非想天則における霊夢の気質は"快晴"でした。
イメージ的には、晴天の逆は雨天だと想像できるかと思います。
つまり、快晴の気質を持つ霊夢が逆さまのポーズを取る、
という動作そのものが、晴天の逆、すなわち雨天を
体現させるために必要な行為だったのではないか、と考えられると思います。

これを多少なりとも補強するものとして、てるてる坊主が挙げられます。
てるてる坊主は、翌日の晴天を祈願して軒先などに吊るされるものですが、
一部の地域ではこれを逆に倒立させて飾ると翌日は雨天になるとされ、
ふれふれ坊主、あめあめ坊主などと呼ばれるのだそうです。
(余談ですが、顔を描くと雨が降る、という風もあるようです。)

このことから、晴天の逆として雨天が想像できます。
そして、快晴の気質を持つ霊夢が逆さまのポーズを取るというその奇抜な動作こ そ、
雨天を祈願することに繋がるのものなのではないでしょうか。

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― 出典 ―
・『東方非想天則 超弩級ギニョルの謎を追え』
    上海アリス幻樂団/黄昏フロンティア 2009

― 参考文献 ―
・ウィキペディア(てるてる坊主の項) http://ja.wikipedia.org/wiki/
・『学研 現代新国語辞典 改訂新版』 金田一 春彦著 株式会社学習研究社 1997

09 8/31
非想天則ネタ(あるステージの背景についての雑感)
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核融合炉心部の背景について

今回は空と対戦する核融合炉心部の背景に着目したいと思います。
そこで気が付いたことを雑感として述べてみたいと思います。

ここでまず目に付くのは、まず壁部に描かれている八卦の文様。
そしてその壁の面から掛けられているはしごによって形成されている、
足場中央部の八芒星だと思われます。

なお、壁の一つの面につき八卦が一つずつ描かれていることや
足場のはしごの状態から、炉全体が八角形の形をしていると考えられます。
その各壁面に八卦の文様が刻まれている、というのは
魔理沙が使用しているミニ八卦炉にも通じるものがあるようにも思われます。
(互いに使用するスペルカードの分野が星の部分で被っていることも興味深いですね。)
中国において八角形は天(円)と地(四角形)を結合、調和した形と考えられる…らしいので、
それを踏まえるのであればもしかしたら炉全体が天地の結合を表しているのかもしれません。

さて、では各々の八卦の文様について詳しく見てみたいと思います。
まず、画面中央上部にある八卦の文は"坤"で、地を象徴する八卦です。
次に画面左上部にあるものは"離"で火を象徴、
最後に画面右上部にあるものは"兌"で沢を象徴する八卦のようです。

ふとここで思い起こすのは、この場所が核融合炉心部、
つまり間欠泉センターの最奥部であるということです。
間欠泉は一定の間隔を隔てて周期的に熱湯または水蒸気を噴出する温泉のこととされます。
ということは、間欠泉には火の働きは欠かせないと考えられます。
加えて、間欠"泉"とあるように、それは水を湛えるものであると考えることもできます。
(間欠泉は必ずしも常に水が窪地に溜まった状態になっているものではありませんが)
上記のように考えるならば、"離"と"兌"の八卦は
間欠泉を間接的に表しているのではないか、と考えられないでしょうか。
そして、その源である核融合炉心部は地中にあり、
それは"坤"の八卦で表されていると考えることもできるのではないでしょうか。

もしそうであるならば、核融合炉心部の背景にある八卦の文様は、
各々がこの炉の性質を間接的に表しているものだ、と考えられると思います。


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― 出典 ―
・『東方非想天則 超弩級ギニョルの謎を追え』
    上海アリス幻樂団/黄昏フロンティア 2009

― 参考文献 ―
・『増補版 運勢大事典』 矢島 俯仰編著 株式会社国書刊 H.8
・『広辞苑 第六版』 新村 出著 岩波書店 2008





09 8/30
非想天則ネタ(新規キャラ1の新スペルカードについて)
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「ホットジュピター落下モデル」について

今回着目するのは、ストーリーモードで霊烏路 空が使用する
スペルカード、「ホットジュピター落下モデル」である。
「ホットジュピター落下モデル」とは、"ホット・ジュピター"なる
木星型惑星(巨大ガス惑星)の形成過程を示す仮説の一つとされる。
ここで登場する"ホット・ジュピター"とは、
恒星の至近距離(1天文単位(太陽と地球の間の距離)の1/10以下の距離)
を高速・短周期で公転する巨大ガス惑星のことだという。
その名称については、恒星の至近距離を公転するがゆえに
恒星からの膨大な光熱により、惑星の表面が非常な高温になっている
と考えられていることから"Hot Jupiter(熱い木星)"、
また、太陽系の惑星からは想像できないような特徴の惑星であったことから
"ホット・ニュース"の意味も掛けられた掛け言葉として
そう呼ばれるのだそうである。
なお、ホット・ジュピターの他の特徴としては、
惑星の主成分が水素やヘリウムではないかと考えられていることや、
恒星からの重力の影響が大きいために、ホット・ジュピターは
恒星に対して常に同じ面を向けていると考えられていること
などが挙げられる。
このような惑星は、二〇〇三年現在で発見されている系外惑星百個強のうち
十五~二十個ほどがそれであるという。

さて、このホット・ジュピターが
どのような過程を経て形成されていったのかを説明するために提案された
モデルは数個ある。
そのうちの一つが、「惑星落下モデル」だという。
その基本的な考えは、まずガス惑星が、
太陽系のようにその惑星系の比較的外側で形成される。
その後、惑星落下現象によって徐々に内側(恒星のある方向)に惑星が
移動していった、というもののようである。

なお、この過程を説明するにも幾つかの説がある。
それは、円盤にあるガスの圧力によって惑星が恒星の方向へと押しやられるというもの。
あるいは、惑星と円盤の重力の相互作用、
またガスが惑星へと流入していくことも相俟って
円盤のガスの間に惑星の軌道上に溝ができる。
その溝に惑星は閉じ込められてしまうが、
ガスが恒星に引き寄せられていくことによって、
溝ごと惑星も恒星のある方向に移動させられた、という考えが示されているようである。
(なお、こうした仮説でも恒星の至近距離で惑星が留まって
公転し続けるようなブレーキとなる力が必要であり、
その力についても幾つか仮説が提唱されているらしい。)

何にせよ、恒星の至近距離を高速かつ短周期で公転するホット・ジュピターが
どのように形成されていったかを示す仮設の一つが惑星落下モデルであり、
その名称と理論がスペルカード「ホットジュピター落下モデル」
のモチーフになっていると考えられる。

では、次にその弾幕について見てみたい。
(太陽の化身である八咫烏を飲み込んだことから)
空を太陽、ひいては系の中心となる恒星と見立てると、
このスペルカード中で空の周りを旋回する光の球は
恒星の至近距離を公転するホット・ジュピターに見立てることができる。

一方、劇中で空がいる場所は核融合炉炉心部である。
その背景から、画面下部が炉心の中心であると考えられるが、
(恒星は核融合反応によってその膨大な光熱を生じていことから)
今度は核融合炉の炉心部を恒星の方向としてみる。
すると、宙(恒星からある程度離れた場所)にいる空から
球が発生、膨張する様は惑星の形成を、
それが画面下方向に落下していく様は、
形成された惑星が恒星の方向へと引き寄せられていく、
というまさに惑星落下モデルの動きを
連想することができるのではないだろうか。

このような点から、スペルカード中の弾幕の動きも
スペルカードの名に即したものになっていると考えられそうである。

最後に余談。
今作『東方非想天則』は『東方緋想天』の番外編的な位置付けとされるが、
主体から外れるということで、今作において太陽系外の惑星である
ホット・ジュピターの話を持ち出したのではないか、と考えるのは
過ぎた考えであろうか。


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― 出典 ―
・『東方非想天則 超弩級ギニョルの謎を追え』
    上海アリス幻樂団/黄昏フロンティア 2009

― 参考文献 ―
・『異形の惑星 系外惑星形成論から』 井田 茂著 日本放送出版協会 2003
(・Wikipedia "ホット・ジュピター"の項)



非想天則ネタ(魔理沙の新スペルカードについて)
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星符「エキセントリックアステロイド」について

チルノのストーリーモードで霧雨 魔理沙が行使する
新たなスペルカード、星符「エキセントリックアステロイド」。
その名は"Eccentric Asteroid(常軌を逸した小惑星)"
とでも直訳できるかと思われる。

一方で、天文学、特に太陽系外惑星において
"エキセントリック・プラネット"という呼称の天体が存在するという。
この星がどのようなものかを説明するために、
まず"軌道遠心率"について見てみる。
ある惑星に着目した時、その惑星系の中心にある恒星と惑星自身との
距離は、一回の公転の間でもその軌道によって変動する。
(変動する場ということは、その軌道が完全な円形ではないということ)
その平均距離に対して、プラスマイナスで何パーセント変動するのかを
数値化したものを"軌道遠心率"という。
例えば、太陽系の惑星は(水星を除いて)いずれもこの数値が
0.1(1パーセント)に満たない、ほぼ真円に近い状態で公転している。

しかし、太陽系外にあるエキセントリック・プラネットは、
この軌道遠心率が大きい惑星の俗称に近い呼び名であるという。
(例えばエリダヌス座イプシロン星bは0.61、HD222582bは0.71)
これらの惑星は太陽系の惑星からでは想像できないほど
その軌道が歪んで(楕円形になって)いる。
そこで、天文学で"偏心軌道の、楕円軌道の"という意味を持つ
と同時に、"常軌を逸した"という意味を持つ
"Eccentric"の語が名として与えられたのだという。
(しかし、発見された系外惑星の2/3がこうした惑星であり、
エキセントリック・プラネットはむしろ普通の惑星のようであるが)

こうしたエキセントリック・プラネットと呼ばれるような惑星の特徴としては、
その公転軌道が大きく歪んでいるために、
極端に恒星との距離が変動するということが挙げられる。
そのため、恒星への接近・離脱に伴って
惑星表面に到達する恒星の光などの量も極端に増減する。
従って、惑星表面の温度は一回の公転の間に極端に変動するという。

このような惑星がどうやって形成されたかというと、
一つ目として、惑星が最初からこうした楕円軌道を持った状態で形成されたという考え、
二つ目に元々は円軌道であったものが何らかの原因で楕円軌道に変化していった
という考えの二つに大分される。
現在エキセントリック・プラネットの形成を考えるために提案された
「円盤重力モデル」、「伴星重力モデル」、「ジャンピング・ジュピターモデル」
の三つはいずれも後者の考えに基づいているようである。
中でも、最後のジャピング・ジュピターモデルは、
ある惑星系において惑星が形成された後、
惑星同士の重力の影響によって惑星の軌道が歪み、楕円化するという考えらしい。
この作用によって、あるものは惑星系の外に飛び出し、
またあるものは惑星同士で衝突したりするかもしれない、と指摘されている。
そうした結果としてエキセントリック・プラネットが残るのではないか、という。



さて、このエキセントリック・プラネットと
星符「エキセントリックアステロイド」の両者を見比べてみたい。
そこでまず目に付くのは、"エキセントリック"の語の合致、
また、プラネット(惑星)とアステロイド(小惑星)という
両者の名前の類似である。
加えて、星符「エキセントリックアステロイド」の弾幕は
箒を振り回している魔理沙を中心として
お馴染みの星形の弾幕が生じ、合図と同時に拡散するというものである。
ここで、魔理沙を一つの系の中心に位置する恒星に見立てると、
周囲を旋回する星形の弾は恒星の周りを公転する惑星に見立てられそうである。
そして、その星形の弾が拡散する様子は
先述したジャンピング・ジュピターモデルの惑星の動きに
重ねて考えることはできないだろうか。
(ただし星形の弾が拡散した後、魔理沙の周囲に残る星形の弾はなく、
エキセントリック・プラネット(楕円軌道を描いて回り続ける星)
は形成されないようであるが…)

もし、先のように考えることが許されるのであれば、
名称の類似と弾幕の動きの両面を以って、
星符「エキセントリックアステロイド」のモチーフは
エキセントリック・プラネットだと考えられるのではないだろうか。

なお、もしそうであるならば、
空の「ホットジュピター落下モデル」と同様に
エキセントリック・プラネットも系外惑星の話であるため、
やはり『東方非想天則』が『東方緋想天』の番外編的な位置付けであるために
モチーフとして踏襲されたと考えられるかもしれない。



― 出典 ―
・『東方非想天則 超弩級ギニョルの謎を追え』
    上海アリス幻樂団/黄昏フロンティア 2009

― 参考文献 ―
・『異形の惑星 系外惑星形成論から』 井田 茂著 日本放送出版協会 2003
(・Wikipedia "エキセントリック・プラネット"の項)



09 8/28
非想天則ネタ(アリス新スペルカードについて。)
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人形「レミングスパレード」について。

『東方非想天則』において、アリス・マーガトロイドがにも
新たなスペルカードが追加された。
そのうちの一つが、この人形「レミングスパレード」であった。
スペルカード使用時コストは最大の5であり、
全力を出すことはしないアリスにしては
珍しいスペルカードではないかと考えられる。

そのスペルカードの名は勿論、無数の人形を使ったものであり、
その為に"人形"と冠されていると思われている。
あるいはそれだけではなく、群集心理的な要因を
想定(理由は後述)して個々の意思が薄くなっている状態を、
意思のない人形に例えるような意味合いもあるのかもしれない。
一方、名の「レミングスパレード」は
"Lemmings Parade(レミング達の行進)"
という意味合いであると考えられる。

ここでレミングについてさらに詳しく見てみたい。
レミングとは、学術的には
げっ歯目ネズミ科Muridaeハタネズミ亜科Microtinae
に属するレミング類4属9種の総称であり、
別名をタビネズミという。
ところで、この種(特に北欧地域に棲むノルウェーレミング)は
ある奇怪な行動によって知られる。
それは、このレミングが大繁殖した時(3~4年周期で起こるという)に、
集団となって湖や海へと大移動した果てに全滅するという、
集団自殺ともいえるような行動である。
(ただしレミングは泳ぎが上手で、
水に入って全滅するというわけではない。
俗説としてそういわれることが多い、ということである。
ビュフォンは『一般と個別の博物誌』にてノルウェーレミングの
集団移動の様子を詳述し、一般にいわれるように
水に入って自殺するのではなく、仲間うちで殺しあった挙句に
集団で果てるのではないか、という仮説を唱えたなど、
その行動については幾つか意見があるようである。)
また、何故こうした行動を起こすのか、その原因は不明であるが、
一説には生息地の周期的な気候の変化にともなう食糧の変化などが
関係しているのではないかといわれている。

いずれにせよ、レミングはこうした集団自殺という特異な行動が知られている。
スペルカード中の人形達も敵に向かって大挙し、自爆する。
そこでスペルカードの名は、この様子を先のレミングの行動に見立てた
ネーミングであると考えられる。
"人形"と冠されていることについて、群集心理的な要因もあるのではないか
と先に述べたのはレミングの集団自殺のように皆同じ方針に向かって、
個々の意思が曖昧な状態になっている様子をも"人形"の二文字は
内包しているのではないか、と思ったためである。
果たしてそこまでの意味合いがあるのかは不明であるが。

さて、このレミングの行動を踏まえるならば、
「レミングスパレード」のスペルカード名は
"(レミングのような)集団自爆の行進"
と意訳することができるかもしれない。



最後に余談ではあるが、『ヴァルキリープロファイル』(エニックス、1999)
というゲームには、隠しモンスター的な存在としてハムスターがいる。
このハムスターが使う業の中に「カモンレミング」というものがある。
それは、技の発動と同時に大量のハムスター
(レミングかもしれない。グラフィック的な差異は見られないが。
なお、ハムスターはげっ歯目ネズミ科Muridaeキヌゲネズミ亜科Cricetinae
に含まれるハムスター類の総称とされる)
が押し寄せ、最後に一匹だけ遅れてやってきたハムスターが
トドメといわんばかりに最後の追加ダメージを与える、というものである。
レミングという名。また、最後にあらかさまな一体だけが遅れてきて
トドメといわんばかりに追加のダメージを加える演出の類似が見られる。
従って、人形「レミングスパレード」には、
このカモンレミングの演出も加味されているのかもしれない。


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― 出典 ―
・『東方非想天則 超弩級ギニョルの謎を追え』
    上海アリス幻樂団/黄昏フロンティア 2009

― 参考文献 ―
・『世界大博物鑑 第5巻 [哺乳類]』 荒俣 宏著 株式会社平凡社 1988
・『学研生物図鑑 動物 ほ乳類・は虫類・両生類』 木間 三郎編 株式会社学習研究社 1990
・『ジーニアス英和辞典 第3版』 小西 友七/南出 康世編集主幹 株式会社大修館書店 2003


…とまあ、雑考してみましたが、とりあえず結論として
人形可愛いよ人形、と。



09 8/23
非想天則と学天則について
劇中で語られていた人形、非想天則についての交雑です。
思いの他長くなってしまったので新しいページを作成しました。



09 8/22
非想天則ネタ(紫様新スペルカードとその他演出についてなど。)
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紫の新スペルカード、魔眼「ラプラスの魔」について少々。

ラプラス(Pierre Simon Laplace, 1749~1827)はフランスの学者(数学、天文学)。
このラプラスは(当時のニュートン力学の発展を背景として)
『確率の解析的理論』Theorie analytique des probablities(1812)
においてある知性(知的存在)を仮説した。
その知性は、宇宙に働くあらゆる力と、
任意の時刻における宇宙全体の力学的状態を知っており、
それらのデータを解析しうる能力を持つもの
とされ、それゆえにこの知性は
未来のことを一切の曖昧さなく予見できる、とされた。
この仮説された知性のことを「ラプラスの魔」(Laplace's demon)という。
(ただし、この名の名付けはデュ・ボワ=レーモンによるものらしい。)

紫は元々式を操る存在なので、そうした繋がりから来たものと思われる。


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― 出典 ―
・『東方非想天則 超弩級ギニョルの謎を追え』
    上海アリス幻樂団/黄昏フロンティア 2009

― 参考文献 ―
・『岩波 哲学・思想事典』
  廣松 渉/子安 宣邦/三島 憲一/宮本 久雄/佐々木 力/野家 啓一/本木 文美彦編
   株式会社岩波書店 1998
・『哲学事典』 下中 邦彦編集兼発行者 株式会社平凡社 1971
・『新版 哲学・論理用語辞典』 思想の科学研究会編 株式会社三一書房 1995



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これだけでは何なので、もう少し雑感というか、
幾つか気づいたことなどをメモしておきます。

(BGM)
・the Grimoire of Alice
 旧作の曲のアレンジ。
 今回この曲が引用された理由はもしかしたら、
 さる7月28日に『the Grimoire of Marisa』が発売された
 影響からかもしれない。


(演出)
・魔法陣(それぞれのキャラセレクトの後ろにある円)
 ・東風谷 早苗
  蛇、蛙→蛇をシンボルとする神奈子、また蛙の神様である諏訪子の象徴だと考えられる。
  また、文様は梶の葉で、諏訪大社の神紋。

  
  (前宮本殿にある梶の葉の文様)
  なお、前宮は上社に属するが、
  上社の文様は文様下部の根が四本、一方下社の梶の葉文は根が五本と差異がある。
  ここで東風谷 早苗の魔法陣に描かれているものを見てみると、
  それは根が五本なので下社のものと考えられる。
  これは神奈子のモチーフである八坂刀売神が通俗的には
  下社に祀られているとされていることや、
  風神録での神奈子のスペルカード使用時の背景が下社、秋宮の神楽殿

  
  (諏訪大社下社・秋宮の神楽殿)
  を用いていることなどから下社の神紋を用いたと思われる。
  なお、東風谷 早苗のモチーフになった守矢家は
  上社において筆頭神官である神長官を務めていた。
  下社の筆頭神官は、どうも中世頃までは武居祝が務めていたらしい。
  (ちなみに上社の大祝は諏訪氏(神氏)、下社の大祝は金刺氏
  …だったと記憶しているが記憶違いかもしれないので要確認。)

 ・霊烏路 空
  白い線で三本足の烏(八咫烏)。
  また、外側には地霊殿でのスペルカード発動時の演出である"Caution!!"の文字。
  さらに中央部には核のマークが描かれている。
  なお、この核のマークは中央の円が原子核、周囲の3つの部分は
  原子核から放出される放射線の代表的なもの(α線、β線、γ線)
  を象徴しているとのこと。

 ・洩矢 諏訪子
  服に描かれている蛙と同様、『鳥獣人物戯画』の
  蛙が相撲を取っているとされる絵から。


・ステージ・守矢神社の背景にある建物
 先程の魔法陣、東風谷 早苗の項で述べたが
 神奈子のスペルカード発動時の背景に用いられた
 諏訪大社下社、秋宮の神楽殿がそのまま神社の外観となっているようである。
 青銅製の狛犬がいないところも風神録と同じ。
 しかし、見た感じ神楽殿以外の建物が見当たらないので、
 もしかしたら博麗神社の霊夢と同様あの建物が神々二柱と東風谷 早苗の住居の
 役割も担っている…のかもしれない。
 (とすればあれは神楽殿ではなく本殿として機能していることになるか。)
 これはあくまで推測なので、今後の情報に期待したいと思う。



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― 出典 ―
・『東方非想天則 超弩級ギニョルの謎を追え』
    上海アリス幻樂団/黄昏フロンティア 2009





09 8/21
チルノのスキル・スペルカード(非想天則のもの)
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― チルノ

(スキルカード)
・アイシクルシュート … Icicle Shoot(氷柱発射)。
・フロストピラーズ … Frost Pillars(霜の柱、霜柱)。
・フリーズタッチミー … Freeze Touch Me(私に触れて凍れ?)。
  適切な訳文が思いつかず。
  スペルカード説明にある「ふれてとうしょう」の意味でしょうか?
  ちなみにこの文の元は「私に触れるとヤケドする」
  というよくある言い回しのもじりかと思われます。
  これはヤケドは"火傷"と書き、一方のとうしょうは"凍傷"であるため。

・アイシクルライズ … Icicle Rise(氷柱出現、氷柱上昇)。
・アイシクルソード … Icicle Sword(氷柱剣)。
・真夏のスノーマン … - Snowman(雪だるま)。氷塊だけど雪だるま。
  なお、非想天則の季節は初夏とのことなので、"真夏"と冠したのでしょうか。
・アイスチャージ … Ice Charge(氷突撃)。
・アイスキック … Ice Kick(氷蹴り)。
・リトルアイスバーグ … Little Iceberg(小さな氷山)。
・アイシクルボム … Icicle Bomb(氷柱爆弾)。
・フローズン冷凍法 … Frozen - (凍った)。
  フローズンは"凍った"というような意味の形容詞。凍ったのに冷凍法とは一体…

(スペルカード)
・氷符「アイシクルマシンガン」
  Icicle Machinegun(氷柱機関銃)。
  ロボット、機械が今作では一つのキーワードであるので、
  "machine"の語を含む単語を入れたのでしょうか?
  と考えるのは考えすぎかもしれませんが、一応述べておきます。

・氷符「フェアリースピン」
  Fairy Spin(妖精回転)。わりとそのまま。

・氷塊「コールドスプリンクラー」
  Cold Sprinkler(冷たいスプリンクラー(水撒き機))
  なお、氷塊は文字通り氷の塊のこと。

・冷体「スーパーアイスキック」
  Super Ice Kick(超氷蹴り)。
  なお、冷体は霊体との掛けでしょうか?

・氷符「ソードフリーザー」
  Sword Freezer(剣急速冷凍庫、急速冷凍の剣?)。

・凍符「フリーズアトモスフィア」
  Freeze Atmosphere(凍る大気)。

・冷符「瞬間冷凍ビーム」
  - Beam(光線)。
  つまり、スキルカードの冷凍光線の上位版ということでしょうか。

・霜符「フロストコラムス」
  Frost Columns(霜柱)。

・吹氷「アイストルネード」
  Ice Tornado(氷竜巻)。
  なお、吹氷は"吹雪"のもじり(雪ではなく氷)からでしょうか。

・凍符「パーフェクトフリーズ」
  Perfect Freeze(完全凍結)。
  チルノの代表的なスペルカードの一つでしょう。

・氷塊「グレートクラッシャー」
  Great Crusher(大いなる(痛烈な)一撃、大きな粉砕機)。

(ストーリーモード限定のスペルカード)
・氷符「アイシクルフォール」
  Icicle Fall(氷柱落下)。
  これもチルノの代表的なスペルカードの一つかと。

・凍符「マイナスK」
  Kとは温度の単位、ケルビンのことかと。
  名称はこの温度単位の考え方を導入したイギリスの物理学者、
  ケルビン(Lord Kelvin)に由来します。
  ケルビンは国際単位系の基本単位の一つで、
  "水の三重点の熱力学温度の 1/273.16 "と定義されます。
  なお、273.15Kはセルシウス温度では0℃に相当します。
  これに拠れば、絶対温度の0度(つまり絶対零度)は
  熱運動が完全に消失した状態と考えられます。
  …なので、絶対零度より温度が下がる、
  つまりケルビン単位では数値がマイナスになることは
  考えられないはず、なのですが…
  それゆえのネーミングかと思われます。



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― 出典 ―
・『東方非想天則 超弩級ギニョルの謎を追え』
    上海アリス幻樂団/黄昏フロンティア 2009

― 参考文献 ―
・『ジーニアス英和辞典 第3版』 小西 友七/南出 康世編集主幹 株式会社大修館書店 2003
・『学研 現代新国語辞典 改訂新版』 金田一 春彦著 株式会社学習研究社 1997
・『平凡社大百科事典 5』 大中 邦彦編集発行人 平凡社 1984
・『平凡社大百科事典 8』 下中 邦彦編集発行人 平凡社 1985