月

光丸山法輪寺参拝記(西行桜)

さて、久々に東方Project関連の探訪となるかと思います。
このコーナーも随分久々な気が…

今回訪れたのは、栃木県那須郡の光丸山法輪寺です。
目的は、こちらのお寺にある西行桜を見ること。
伝説では、西行法師が旅の途中で立ち寄り、
 "盛りには などか若葉は 今とても 心ひかるる 糸桜かな"
という歌を詠んだという逸話が伝わっているようです。
(なお、現存する桜は当時のものではなく二代目のようですが)

この西行桜の種類は枝垂桜のようで、
来る途中道路脇の桜にも注意を向けていました。
どの程度の開花なのか判らなかった為です。
道路の脇にある枝垂桜が咲いていたので
さらに期待を後押ししてくれますが、
さて、どうなることやら…

そうして長時間に渡る移動で目的地周辺に到着した時には
既にお昼になっていたので、とりあえずは昼食。
周辺には昼食を取るような場所もないので、
持参してきたお弁当で済ませます。


その後法輪寺(前の大日堂)に到着。
ちなみに、法輪寺は大日堂と初院、中の院、奥の院から成り、
法輪寺(正覚山実相院と号する)自体は
この大日堂よりさらに奥にあるようです。
寺の伝承に拠れば、貞観二(八六〇)年に慈覚大師が
東国に布教しにやってきた際、
霊夢によってこの地に寺を開いたのが始まりだそうで。

ところで、こちらのお寺は西行桜の他にも
寺にも拘らず鳥居があることや、縁日に神輿渡御が行われるなど
神仏混淆の様相が見られる珍しいお寺としても著名なのだそうです。

…なのですが、参拝者が見当たらず。
私としては落ち着いてゆっくり参拝できるので有り難いですが。


さて、境内に入って左側には桜の花、一方右側には手水舎。
水盤には、少しずつながら水が龍の像の口から吐き出されていました。
しかしこの龍の像…首の途中から木に同化していますよ?
少々滑稽な光景な気も…


お清めをした後、本堂に参拝。


本堂の左側には天狗堂が。
この天狗堂には、木製の巨大な天狗の面が安置されているとのこと。


なるほど、確かに大きい。高さ2mほどもあるそうです。
…というかこちらを向いているので普通に怖いです。
見た感じポピュラーな大天狗、といった感じでしょうか。
ちなみにこのお面の左右にも天狗のお面がありました。

右手には回廊の下を潜ってさらに奥に通じています。
なお、そこには大黒天を祀った祠もありました。


境内に通じる参道。
正面には案内にも記されていた勅額門があります。
茅葺な為か、歴史を感じさせる厚みがあります。
参道の右側には薬師堂も。


勅額門右の看板。
西行の名が見えますよ。


では、早速勅額門をくぐって参拝。


その右手には、西行桜があるはずなのですが…


…来るのが遅かった…っ!
盛りは既に過ぎ、葉桜になった後のようです。
枝の先に若干の花が残っていたのがせめてもの救い…でしょうか。
自然の所業は人知では計り難いものとはいえ、無常です…。

そういえば、弘川寺に行った際は早すぎて
(スケジュール上それよりも遅くできなかったというのもありますが)
桜が一~三分咲程度でしたねぇ。
私はどうも西行法師とはあまり縁がないような。


御堂の左手には大木に囲まれた祠が。


それから、境内の鐘楼。


そして、駐車場に戻ると裏手の八重桜は良い感じに咲いていました。
まあ、この桜が見られただけでも良しとしましょうか。

ということで、これにて一応法輪寺への参拝は終了。
しかし、事前に手に入れた情報に拠れば境外に奥の院が存在するというので、
そちらにも参拝してみることに。
若干西行桜の満開を見られなかったという点で
フラストレーションがあったのかもしれません。


その前に、岩川をまたぐようにある一の鳥居を撮影。
お寺なのに鳥居。確かに珍しいですね。
かつては信者がここで沐浴を行ったのだとか。


そして、この鳥居を脇に見つつ北上すると数百メートル先に温泉神社が。
法輪寺に入る際に既に鳥居があることは判っていたので、
急ぎこちらにも参拝。
駐車場があるかどうか判らなかったので
車を法輪寺の駐車場に置いたまま徒歩で向かいました。

そうして参拝を終え満足して駐車場に戻り資料を読み返してみると、
すぐ裏に法輪寺の二の鳥居があったことに気付き、もう一度行くことに…
今度はすぐ横手に駐車場があることを把握したので車で乗りつけて。


そして、温泉神社の裏手にある二の鳥居を拝観。


さて、ここまで来たならば奥の院まで行きましょう。
資料に拠れば、温泉神社のさらに北方にあるというので、北に車を走らせることに。
距離は1km程度との事ですが、それらしきものは視界に全く見当たらず。
明らかに行き過ぎと思い、史料館の先の店でUターン。
ついでにその店で道を聞くことに。

…やはり通り過ぎていたようです。
しかも方向は北というよりも西ということで方向自体怪しいものに。
ということでおおよその位置をつかみ、来た道を引き返し、
途中一本西の細い道に入ることに。
…ちなみにその道、かつては鉄道が走っていた場所だったと先の店の人に伺いました。

迷ったことでこういった話が聞けたのですから、
一応くたびれ以外の何かは設けたことになりましょうか。
地元の人に聞かないと中々判らないちょっとした歴史に思いを馳せつつ細い道を行きます。

しかし、やはり迷った…
途中、畑で作業をしている人にもう一度道を尋ねます。
この方が中々面白い方で、身振り手振りで教えてくださるので
若干モチベーションを取り戻しつつ。

「あ、そうそう。もしかしたら狐や狸がでるかもよ?」
と別れ際に言われたので、
「では、妖怪変化の類に化かされないようにしないといけませんね。」
と返しておきました。
割とウケてくれたので良しということで再び移動開始。
そうしてさらに南下。
それから西に入ったところでも、それらしきものはなし。
今度は近くの民家で道を尋ねることに。

…段々人に道を尋ねることに慣れてきたような気が。

聞いてみたところ、一本北の道が正解とのこと。
…と、そこに入る道はかなり細く、しかも傾斜が急。
止まれと書いてある道でした。
写真は撮れなかったので詳細はお伝えできませんが…
確かに地元の人じゃないとこれは判らないような…
道理で道中尋ねた人達が判るかな?という顔をしたわけです。
妙に納得してしまいました。
なお、ここまでかかった時間は一時閑弱。
迷いすぎましたね…


さて、道を行くとわりとすぐ右手に
奥の院の入り口に当たる三の鳥居が姿を現しました。
漸く到着です。

それと、この場を借りて
道を教えてくださった方々に感謝の意を申し上げさせて頂きます。
お陰様で無事辿り着くことができました。本当に有難うございました。


鳥居を潜って、そこから腐葉土のようにフカフカと柔らかい土の上を行きます。
途中大きな葉が地面に無数に散らばっていて足を取られそこなったり、
倒れた木の枝や横向きに延びたひこばえによって道が遮られていたりしていましたが、
それらも何とかかわし、時間も押してきたので急ぎ奥の院に向かいます。


そんなこんなで漸く奥の院に到着。
息を整え、早速参拝しました。
これにて一応法輪寺い纏わる場所は一通り見ることができましたかね。

そうして、奥の院への参拝を無事に終えて帰路に就いたのでした。
西行桜は残念な結果になってしまいましたが、また機会があったら訪れてみたいと思います。